ocean rookの怪談

這い上がる女

元ナイト島に位置する生贄の身投げ場と呼ばれる崖がある。
その場所はナイト族の整地のひとつであり海神へ生贄を捧げる場であった。
3年に一人20歳になったナイト族の女性が一族の代表としてその崖から飛び降りる儀式が執り行われていたのである。
生贄の儀式は数十年前に途絶えたとされるが
近年この付近で観光客が崖から落ちる事態が続発、
しかも転落した人の足首には手の後が残っていた。
また真夏の蒸し暑い夜には1つの火の玉が浮遊する現象が度々報告された他
肝試しに訪れた観光客が崖を這い上がろうとする女性の姿を目撃したとされる。
その1日後女性を見たと話した観光客たちは突如錯乱状態に陥り例の崖から転落した。
話した内容は30~40歳位の女性で金髪。皮膚は腐乱していたという・・・
さらに現れる直前にクイーンシトラスの匂いがしたと・・・
この事から疑問が浮かぶ。
ナイト族は20歳の時に儀式を受けたとされるためまず幽霊の年齢が合わない。
その上ナイト族は金髪でなく黒髪であり髪を染める風習はないのである。
この事からナイト族の霊でないと推測される。
事故で転落した女性の霊である可能性を探ると
金髪の女性の転落事故は1件しかし93歳であった。
度々目撃されるが誰かわからない霊、
現在で一番有力とされる仮説はクイーン婦人の霊である。
「島主」の欄にて紹介された不沈空母艦長の夫人である。
彼女が紐無しバンジーした場所は特定されておらず、
金髪、38歳、バンジー前にクイーンシトラスを口に3個ねじ込まれたとされることからこの説が有力視されている。

アンパッサン島の小屋

これはocean rookで実際に起きた事件から生まれた怪談である。
アンパッサン島はocean rookの沖にある火山活動により生まれた島で、現在は廃採掘場がある。
元は活気にあふれた島であったがこの島が無人となった今、廃墟が立ち並ぶ不気味な島と化している。
そんな廃墟群の外れに小さな小屋があり、まだこの島に人が住んでいた頃
この小屋には2人の老夫婦が住んでいたという。
2人の間に子供は無く寂しく余生を過ごしていた。
ある日お爺さんは山へ鉱石堀にお婆さんは川へ洗濯に行きました)`Д゜)・;
お婆さんが川で洗濯をしているとドンブラコドンブラコと大きなクイーンシトラスが流れてきました。
そのクイーンシトラスはお婆さんの方に猛スピードで流れてきて洗い場に激突、無残にも荒い場を大破させました。
「おやおや、こんな大きなクイーンシトラスは見たことがない」とお婆さん。
持ち上げようとするがあまりに巨大なため持ち上がりません。
そこにお爺さんが帰ってきました。
2人で持ち上げようとしましたが、お婆さんがぎっくり腰になり川へ転落、流されますが
運よく通りかかった隣のおじさんにお婆さんは助けられました。
その後隣のおじさんに手伝ってもらいクイーンシトラスを小屋の中に運び込んだ2人は
この巨大な物体を切ってみることにしました。
お爺さんは包丁で切ろうとしますが、途中で何かが引っ掛かって切れません。
「むぅ・・・種か!」とこれがお爺さんの侍魂に火をつけた。
実はこのお爺さん、柳○新影流免許皆伝の腕前。
おもむろに太刀を抜くとクイーンシトラスを一刀両断にしました。
するとどうでしょう、中から元気な男の赤ちゃん・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・の死体が)`Д゜)・;
包丁を真剣白刃取りで受け止めた赤ちゃんも
熟練の剣豪の斬撃を止めることは出来ず真っ二つになっていた。
あまりの出来事にお爺さんはパニックに陥り家を飛び出したまま二度と帰ってくることはありませんでした。
お婆さんは慌てて庭に穴を掘り赤ちゃんを埋めました。
しかしその後お婆さんが挙動不審でおじいさんの姿が見えない、その上小屋から血の匂いがする。と警察に連絡が、
小屋を調査すると台所からルミノール反応が検出された。
これでお婆さんは諦め自白、証拠品として太刀と腐った巨大なクイーンシトラス、庭から掘り出された白骨が押収された。
この頃からである誰もいない小屋から赤ちゃんの泣く声が聞こえるようになったのは。
この島の住人は恐れ皆本土へ移り住み、採掘場は閉鎖された。
今この島に入る者は誰もいない。

幽霊艦隊

ocean rookには雨の降る夜に沖に出てはいけないという言い伝えがある。
言い伝えと言うと間違いかもしれない。
何故ならこれは近年言われ始めたことなのである。
ocean rook近海では幾度と無く海戦がおこり、多くの船が沈んでいる。
しかし原住民であるナイト族を除く殆どの島民は不沈空母の船員であり、夜の海など恐れたりしなかった。
そんな住人さえもが雨の降る夜には海に出ようとしないのである。
近年ocean rookの海軍が壊滅する事態が発生した。後にバルト海沖戦争と呼ばれる戦争である。
多くの艦艇や戦闘機が海の藻屑へと消え、ocean rook始まって依頼の戦死者を出すこととなるocean rook攻防戦、
その戦争が終わり1年が過ぎようとした日のことである。
その夜は土砂降りで波も高かった。
そんな中、巡回中であった沿岸警備隊のカメレオンに漁船から所属不明の艦隊が接近しているとの情報が入った。
カメレオンは直ちに現場へ急行、しかし既にそこには漁船の姿は無かった。
漁船は何者かの砲撃を受け木っ端微塵になり海面を漂っていた。
周囲に艦隊の姿は無く、レーダーにも何も映っていなかった。
事態を重く見たocean rookは、海軍による近海の見張りを強化した。
その3日後、以前ほどの土砂降りではないがまた雨が降り、その夜も海軍は見張りを続けていた。
辺りは暗くライトで照らされた位置しか見えず、レーダーに頼った監視になっていた。
1人の船員が相変わらず何も変わらない海にライトを当て海をぼんやりと見ていると
沖に一瞬だけ戦艦の影のようなものを捕らえた。
しかしすぐにライトがずれ、何も見えなくなる。
慌ててライトを戻し再度捕らえようとするも見つけることはできなかった。
船員は船長に報告するが、レーダーには何も映っていない見間違いだと言われ相手にされなかった。
次の日も引き続き雨、船員は昨日のようにライトを照らし夜の海を見ていた。
そしてまた昨日の様に捕らえた。しかもはっきりと。
それはocean rook国籍の戦艦であった。船員は唖然とした。
ocean rook攻防戦にて沈没したはずの戦艦だったのである。
船体はさび付き敵艦の砲撃を受けたであろう破損が生々しい。砲身は傾き既に機能しないであろう。
それが1艦では無い数十艦の艦隊となって迫ってきている。すぐさま艦長へ報告した。
レーダーには映っていなかったが艦長も尋常で無い船員の慌てように甲板へ出る。
その時ギッギ、ミシッギギギバキ、ギギッギギッギーーーーーーーッッ
という音と共に動くはずの無い砲身が明らかに巡視船に向けられ、
次の瞬間爆音と共に巡視船のすぐ左に大きな水しぶきが上がった。
慌てて巡視船が備え付けの機関銃で応戦すると艦隊は次々と透けて消えていった。
最後の1艦の消える直前、大きく傾き甲板が見えたそこには
ocean rook海軍の軍服を着た屍が散乱しうごめいていたという。
それ以来ocean rookでは雨の日の夜は海へ出るものはいなくなった。
雨の日の夜海岸で耳を澄ますと見えぬ敵へ向けられた朽ち果てた戦艦の咆哮が聞こえる。

東亀湖の手

ocean rookの固定砲台の内、怪獣退治用の砲台が2つある。
ここにはカメレオン対獣艇が設置され上陸した怪獣に備えていたため西カメ湖、東カメ湖と呼ばれるようになった。
そのカメの部分がいつの間にか変化し亀湖と呼ばれるようになったのである。
その亀湖の中で曰く付きの場所は東亀湖である。
バルト海沖戦争にてocean rookが戦場と化した時、真っ先に本土東側が壊滅した。
その時固定カメ砲も轟沈したため東亀湖は簡易的にシュミットやスカイの対艦砲に変更された。
しかし敵国の侵攻を阻止するにはあまりに非力であり、
設置した対艦砲は敵高レベル艦の前に幾度も破壊され、戦争終結時には戦闘機の墓場となっていた。
町の復興も終わり東亀湖の砲台残骸回収作業が始まった頃事件が起こる。
東亀湖に船を浮かべそこから1人のダイバーが湖底へと潜っていった。
湖底の状態を探りに行ったダイバーが帰ってこないのである。
酸素ボンベの限界時間が近づき流石に不安になった同僚のダイバーが仲間の様子を見るため後を追った。
しかしそのダイバーまでもが戻ってこない。
何かあったのではと更にもう2人のダイバーが潜水していった。
水質は良好、しかし意外と深い。気づけば殆ど光も届かない夜のような世界が広がっていた。
すると次の瞬間共に潜った仲間のダイバーが突然パニックを起こしたように暴れだした。
しかし暗くてよく見えない。静寂に包まれた闇の中で突如狂ったように暴れる仲間のシルエットが一つ
いや、よく目を凝らすとそれだけではない。その周りに小さな影がいくつも見える。
明らかに何かが彼を襲っていた。慌てて同僚にライトを当て、驚愕した。
無数の千切れた手が今にも彼を湖底に引きずり込もうとしていたのである。
彼はなすすべも無く深い闇の中に引きずり込まれていった。
生き残ったダイバーは急いで海面へ向けて逃げはじめた。
しかし後から先ほどのものであろう無数の手が追いかけてきた。
何度か足を掴まれかけたが何とか振り切り船に這い上がることに成功、
戻ったダイバーに船員が話しかけるが、ダイバーは混乱していて話にならない。
辛うじて聞き分けられたのは手が追いかけてきたことであった。
船員達は本気にせず捜索に戻るよう促すが怯えて動こうとしない。
その時コンコンと船底を軽く叩くような音がした。
皆ダイバーが帰ってきたのだろうと思ったがそうではなかった。
次第に音の数が増え始め、叩く音も徐々に強くなり殴りつけるような音に変わった。
船員は驚き船のエンジンをかけ陸に向けて走らせた。
少なくはなったが船の下では今だ音がする。船の通った後には手がスクリューに巻き込まれたためであろう血の帯が描かれた。
船が陸につき乗組員が船を下りると船底を叩く音は嘘のように止まり、血の帯も消えたという

ocean rook